こんにちは。きょうは製造業でのkintoneの利用について考えてみたいと思います。かっちりした話題ですね。それでは、初めて行きましょう。

製造業にkintoneは向いているか

製造業では、多くのデータや業務プロセスを管理する必要があります。生産計画、在庫管理、品質管理、設備保全、作業員のスケジュールなど、多岐にわたる業務が存在します。これらの業務を効率的に管理することが、生産性向上やコスト削減の鍵となります。

企業の活動を俯瞰したとき、生産活動や製造活動そのものと、生産計画、技術研究、設備管理、人事総務、経理といった管理業務に分かれます。

製造業のお客様は「製造」に興味があるので、製造部での利用を考えておられます。生産実績や在庫管理といった製造現場に近い製造プロセス内の業務です。これらはERPシステムやMESシステムが存在するため、イメージがしやすいからだと思います。

しかしながら、kintoneは在庫管理のようなデータの出入りが激しく、迅速な集計を求められるシステムには、あまり適性を発揮できません。

ものを扱う製造業は、データの扱いにもこだわりが出る

製造業への導入の難しさ

製造業は効率化に非常に敏感な業界です。決められたものをいかに効率よく作るのか、タイムアタックをしていらっしゃいますよね。多くの企業が既存のツールで人の動きを最適化しており、現行の業務フローが十分に効率化されています。そのため、新たなツールであるkintoneの導入には難しさを感じるでしょう。

現場の効率化のプロに対して、「kintoneで効率的な業務」と言っているわけですから、響かないでしょう。製造の現場に持ち込むには、以下のような難しさがあります。

むずかしい・・・

kintoneを前提とした人の動きの再設計

現行のツールで最適化された人の動きを再設計する必要があります。kintoneの導入により業務プロセスやフローが変わることで、現場のスタッフとの摩擦が生じる可能性があります。現場の意見を取り入れつつ、スムーズな移行を目指す必要があります。

現行運用の根強さ

特に中小企業では、紙ベースの運用がまだ根強く残っています。これらの企業にとって、デジタル化への移行は大きな変革となります。従来の紙ベースのプロセスをデジタルに移行する際のハードルを克服する必要があります。

利用環境の問題

粉塵、熱気、振動、明暗といった現場環境に加え、kintoneのようなクラウドシステムの利用には安定したWiFi環境が必須の要件となります。またモバイル端末を利用する場合は、紛失・破損の対応やバッテリーの問題も考慮が必要です。

まずは周辺業務から

製造業といっても企業活動にはkintoneが生かせる多くのシーンがあります。

例えば、スタッフのシフト管理。設備のメンテナンス実績。クレーム管理。安全対策。監査業務対応。

こういった製造に直接的には関わらない業務からはじめ、kintoneの操作や特性に慣れてきたら、本格的な導入に踏み切るのがスムーズです。また検討の過程でkintoneより適性のあるシステムツールが見いだせれば、kintoneは他システム連携が得意なので、同時活用を目指すと良いと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

総論的な内容になってしまいましたので、次回はもっと詳しく、具体的な内容に触れていきたいと思います。