業務フローの標準化でオペレーターの業務効率が大幅に向上。
住宅関連のコールセンター業務にkintoneを活用。データ入力や情報共有の標準化により、業務効率の大幅改善とサービスの質の均一化に成功。kintoneの担当となってわずか2カ月という桐山さんと上司の佐藤さんにお話を伺いました。
企業名:ZENBU株式会社 (https://all-zenbu.co.jp/)
エリア:愛知県
会社概要:コールセンター業務を中心に、出張対応での施工サービスまで、住宅、賃貸アパート、マンションなどの建物に関するお困りごとに対応。
kintone導入の経緯
業務プロセスの課題解決にkintoneを活用。
ー kintoneを導入する際、当社にお声がけいただいた経緯を教えてください。
佐藤:はい。もともと社内のスケジュール管理にサイボウズさんの製品を使っていました。
コールセンター業務のフローの中で、顧客管理や情報共有に課題感をもつ中、いよいよCRMを導入しようと検討をはじめたときに、「kintoneはどうなんだろう?」と思い浮かんだのが最初です。
サイボウズ製品には親しみがありましたし、CMやSNSでkintoneの存在は知っていましたから。ただ、詳しいことまでは分からなかったので、まずサイボウズさんに問い合わせたんです。
ー そこから当社で導入を決めていただけたのはなぜでしょうか。
佐藤:そうですね。サイボウズさん経由でサティライズさんを紹介いただいたのですが、当初から動きが早くて、説明も丁寧でわかりやすかったです。やりとりがスムーズだったので、なんの迷いも心配もなくお願いすることができました。
kintone活用の現状
kintone×トヨクモ製品でオペレーターの業務を標準化。
ー 業務の中でどのようにkintoneを活用しているか教えてください。
桐山:はい。コールセンターのオペレーターが使うシーンからお伝えすると、電話対応の際のトークスクリプトに関するアプリがあります。統一したトークスクリプトに簡単にアクセスでき、順を追って対応することで品質の均一化が図れるようになりました。
運用ルールが変更になった際も、kintoneを変更することでリアルタイムで周知でき、しっかりと情報共有ができるようになりました。
エクセルで行っていたときには、人によって古い情報のまま進めてしまうなど、対応にバラツキが出てしまうこともあったので、大きく改善できたと感じています。
オペレーター間の業務の引き継ぎもkintoneで行っています。kintone上で申し送りをすることで、明確に進捗を管理でき業務が滞りなく進められます。シンプルなアプリひとつで担当者間での引き継ぎモレのトラブルがなくなりました。
引き継ぎアプリ
「引き継ぎ」とはコールセンター窓口担当者が、電話口で受けた情報を他のスタッフや協力会社の関係者に受け渡すことを指します。kintoneは複数人での業務遂行が得意で、電話口で受けた情報を素早く共有でき、通知を利用することが可能です。
ー 他にはいかがでしょうか。
桐山:そうですね。帳票が関わる業務はkintoneによって格段に便利になりました。業務の中で見積書、作業依頼書、請求書などの帳票を作成する場面があるのですが、これらも各々のエクセル管理からkintoneでの一元管理に変更しました。スタッフは決められた項目に入力してボタンを押すだけで、帳票の作成からメール送信まで誰でも簡単に行えます。この辺りの仕組みは、トヨクモさんの連携サービスを活用して構築しています。
入力項目をシンプルにすることで手作業によるエラーが減り、早く正確な処理ができるようになりました。メールの内容もテンプレート化し、文章作成で発生していた手間とミスを減らしています。帳票のフォーマットを含めてアウトプットの形式を統一できるようになったことで、入力するスタッフのスキルに関わらず、クオリティが保たれるようになりました。
見積書・依頼書・請求書等の帳票作成
請求書アプリ
請求書の作成は別の仕組みで行っていますが、状況の管理をkintoneを利用して行っています。
kintoneの活用で心がけていること
目的とkintoneの特性を見極めて、とにかく手を動かす。
ー すべてが業務の効率化に直結していますね。
桐山:業務上の課題は明らかだったので改善ポイントはわかっていました。ただ、システムの知識はまったくなく、kintoneに落とし込む際の要件定義は難しかったです。それでもトライ&エラーを繰り返すせるkintoneの特性を活かして、とにかくたくさん手を動かしました。わからないところはYoutubeを参考にしたり、必要に応じて無料のプラグインを試したり、kintoneはネット上にたくさん情報があるのでフル活用しています
ー わずか2カ月でこれだけの成果。すごいスピード感ですね。
佐藤:そうですね。桐山の思い切りの良い性格もあると思いますが、システムの知識がないことがkintoneの特性に合っているのかもしれないですね。経験のある人は、逆に難しく考え過ぎたり、従来の手法にこだわってしまったりしますが、知識も知識もないである意味、怖いもの知らずかもしれません。人はできない理由を探してしまいがちですが、彼はどんどん作って、試して、消していきますから。
桐山:やるしかないですからね(笑) 70%くらいの完成度でオペレーターさんに使ってもらい、意見を聞きながらブラッシュアップしていくようにしています。実際に使うことで足りない点や無駄なことが見えてきます。それをすぐに反映させられるのがkintoneの利点ですね。
今後は業務の効率化にとどまらず、データ分析機能を使って、より付加価値の高いサービスを提供するためにkintoneを活用していきたいと考えています。